【院長コラム Vol.9】

矯正中の歯磨き完全ガイド──装置別のコツとおすすめケア方法

こんにちは。広島駅北口エリアの 広島タワー歯科・矯正歯科の院長です。

矯正相談で特に多いのが、
「歯磨きがちゃんとできるか不安です…」
という声。

実はこれは、とても自然な不安です。
ワイヤー矯正でもマウスピース矯正でも、
装置がつくと 磨きにくい部分が増える ため、
普段より気をつけないとむし歯や歯ぐきの腫れにつながることがあります。

ですが、正しい磨き方とちょっとしたコツさえ知っていれば、
矯正中でも 十分に清潔な口腔内をキープ できます。

今回は、矯正中の歯磨き方法を
装置別に、分かりやすく丁寧に まとめました。


■ なぜ矯正中の歯磨きは難しくなるの?

矯正装置がつくことで、

  • 歯と装置の間に磨き残しが溜まりやすい
  • 食べ物が引っかかりやすい
  • 裏側(舌側)は視界が悪く、手が届きにくい
  • 歯の移動に伴って歯ぐきが敏感になる

といった変化が生じます。

そのため、
これまでと同じ磨き方では“取りきれない汚れ”が出てしまう のです。


■ 装置別:歯磨きのコツ


① 表側ワイヤー矯正

● 基本のポイント

  • ブラケット(四角い装置)の上・下を 45度の角度で小刻みに磨く
  • 歯と歯の間はワンタフトブラシで丁寧に
  • ワイヤー周りは磨き残しが溜まりやすいため重点的に

● 使用おすすめアイテム

  • ワンタフトブラシ
  • 矯正専用のコンパクトヘッド歯ブラシ
  • 歯間ブラシ(サイズに注意)

ブラケットの“縁”に汚れが最も溜まりやすいので要チェックです。


② 裏側矯正(リンガル矯正)

裏側は見えない+届きにくいので、
矯正中で最も歯磨きが難しい装置 です。

● コツ

  • 鏡を使って見える角度を探す
  • 舌で触りながら“段差のある部分”を狙う
  • 細い歯ブラシで小刻みに動かす

● おすすめ道具

  • 先細タイプの歯ブラシ
  • ワンタフトブラシ(必須級!)
  • デンタルフロス

清潔に保てれば、裏側矯正でもむし歯リスクは十分コントロールできます。


③ ハーフリンガル矯正

表側+裏側の“いいとこどり”ですが、
その分ケアも 両方の注意点が必要 になります。

  • 上は裏側矯正のコツ
  • 下は表側ワイヤーのコツ

というように、部分ごとに磨き方を変えるのがポイント。


④ マウスピース矯正(インビザライン等)

装置自体は取り外せるため一見簡単ですが、
装置の中に汚れが閉じ込められるリスク がある点に注意。

● ポイント

  • 食事・飲み物(色がつくもの)→ 必ず外す
  • 歯を磨かずに再装着しない(むし歯の原因に)
  • マウスピース自体も毎回軽く洗浄

● 推奨アイテム

  • 通常の歯ブラシ
  • フロス
  • マウスピース用洗浄剤(週数回でOK)

マウスピース矯正は“歯を磨いた回数=仕上がりの差”が出やすい治療です。


■ 歯ブラシの順番(おすすめの磨き方)

  1. 普通の歯ブラシで全体を磨く
  2. ワンタフトブラシで細かい部分を仕上げる
  3. フロス or 歯間ブラシで歯間を清潔にする
  4. 装置の周りをもう一度軽くチェックする

たったこれだけで、
矯正中でもお口の中を 非常に清潔に保つことができます。


■ よくある質問 Q&A

Q. 歯磨きは1日何回?

A. 理想は3回。難しくても最低2回。食後はなるべく磨く。

Q. 時間がない日はどうすれば?

A. ワンタフトだけでも可。
「0か100か」ではなく、継続することが大切です。

Q. 磨きすぎは逆に良くない?

A. 力いっぱい磨くとブラケット周りの歯ぐきが傷つきます。
“優しく・細かく” を意識しましょう。


■ 最後に:正しいケアは治療の「成功率」を上げます

矯正治療は、
歯が動く力 × 患者さんの日々のケア
のバランスで結果が決まります。

丁寧なケアを続けていただくほど、

  • むし歯・歯周病のリスクが下がる
  • 痛みや腫れが少なくなる
  • 歯の動きがスムーズになる
  • 治療期間が短くなることもある

という大きなメリットがあります。

もし磨き方に迷ったり不安があれば、
いつでも当院スタッフにお気軽にお声がけください。
あなたの矯正生活を、全力でサポートいたします。

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