こんにちは。広島駅北口エリアの 広島タワー歯科・矯正歯科の院長です。
矯正相談の終盤で、皆さんからよく聞かれる質問があります。
それが
「矯正って、終わったらもう一生そのままですか?」
というもの。
実は、矯正後の歯は そのままにしておくと少しずつ元の位置に戻ろうとする力 が働きます。
これを “後戻り” と呼びます。
そこで必要になるのが、治療後にしっかり歯を安定させる “保定(ほてい)” の期間です。
今回は、
● なぜ後戻りが起きるのか
● 保定がどれくらい大切なのか
● リテーナー(保定装置)の種類
について、わかりやすくお話しします。
■ なぜ「後戻り」は起きるの?
矯正治療では、歯だけでなく 歯を支える歯周組織(骨・歯ぐき) もゆっくり変化していきます。
しかし、骨や歯ぐきが新しい位置で安定するまでには 時間が必要 です。
その間は、
- 元の位置に戻ろうとする力
- 生活習慣(舌のクセ・食いしばり)
- 歯並びを乱す癖(指しゃぶり・うつ伏せ寝等)
などの影響を受けて、
歯が少しずつ動いてしまう のです。
これは矯正が上手くいっていないわけではなく、
人間の歯の仕組みとして“自然な反応”です。
■ 保定(ほてい)が必要な理由
そこで必要なのが “保定”。
保定とは、調整が終わって歯がきれいに並んだ状態を、
リテーナー(保定装置)で固定する期間 のことです。
● 保定期間はどれくらい?
当院では、
最低1〜2年 の保定をおすすめしています。
特に以下の歯並びは後戻りしやすい傾向があります:
- 叢生(ガタガタ)
- 出っ歯(上顎前突)
- すきっ歯(空隙歯列)
- 噛み合わせが深いタイプ
矯正後しばらくは、リテーナーが“最後の仕上げ”です。
ここをしっかり行うことで、
矯正の効果を最大限キープできます。
■ 保定装置(リテーナー)の種類
当院で扱う代表的なリテーナーは3種類。
それぞれ特徴があるので、分かりやすく比較します。
① マウスピース型リテーナー(透明タイプ)
◎メリット
- 透明で目立たない
- 違和感が少なく話しやすい
- お手入れしやすい
△デメリット
- 取り外し式なので、使い忘れのリスク
- なくさないよう注意が必要
人気 No.1。
見た目を気にする20〜30代女性に最も選ばれています。
② ワイヤー+プレート型リテーナー(ホーレータイプ)
◎メリット
- 歯をしっかり安定させやすい
- 多少の微調整が可能
△デメリット
- ワイヤーが少し見える
- 発音が慣れるまで気になる人も
しっかり保定したい人向けの“王道タイプ”。
③ 固定式リテーナー(歯の裏側に接着)
◎メリット
- 自分で取り外す必要がない
- 見えないので審美性が高い
- 長期保定が必要な症例に最適
△デメリット
- 歯磨きにコツが必要
- 剥がれた場合は再接着が必要
前歯が後戻りしやすい方に特におすすめ。
■ 保定を怠るとどうなる?
実は、矯正後に
「リテーナーをサボってしまって歯が動いた…」
という相談は珍しくありません。
後戻りが進むと
再矯正が必要になる場合 があります。
矯正治療は1〜2年以上の大きな投資です。
だからこそ、治療後の保定をしっかり行い、
“せっかく整えた歯並びを守る”ことがとても大切です。
■ 最後に:矯正の成功は“保定まで”がワンセットです
矯正治療は、装置が外れたらゴール…ではありません。
美しく整った歯並びをずっと維持していただくために、
保定は必要不可欠な最後のステップ です。
当院では、
患者さん一人ひとりに合ったリテーナーを提案し、
装着方法・お手入れ・使用期間まで丁寧にサポートします。
広島市で矯正を検討されている方、
また「後戻りが心配」という方も、
まずお気軽にご相談くださいね。